石灰沈着性腱板炎は、肩の痛みの原因としてよく耳にする診断名です。自然寛解することが多く、半数以上1年以内には治癒するケースが多い反面、30%くらいの方は慢性化すると言われています。しかし、本当に30%程度の方々は石灰沈着のために慢性化しているのでしょうか??
ある婦人科クリニックで女性のボランティア320名の両肩を超音波検査した研究があります。その研究によると103例に石灰沈着腱板炎の所見がみられ、肩の痛みを訴えていた方が33%で無症状の例は、なんと67%でした。 この結果から考えられることはそもそも痛みの原因が、石灰沈着にない可能性があるということです。そう考えると先程の半数以上が自然寛解しているというのも石灰沈着が改善したからなのかどうかも懐疑的です。もっと他の要因が改善に繋がった可能性も考慮しなければなりません。私の臨床経験でも、石灰沈着が肩にある方でそれが痛みの原因となっていると判断することは本当に少ないですし、症状が改善した後も石灰沈着が残存していた例もあります。さらに、石灰沈着があっても、エクササイズや日常生活の注意によって改善するケースが多く、自然寛解というよりももっと早期に改善がみられたり、慢性化している症状でも改善していくケースがほとんどです。
このように、痛みと画像所見が一致しないケースというのはどの関節にも起こりうる事です。確かに、画像所見は重篤な病理を早期に発見したり、最終的に手術をするかどうかの判断には有益ですが、時にはそれが誤った判断に繋がる可能性もあることは頭に入れておくべきです。私達のMDTでは、画像所見に頼らず、独自の分類法で、痛みの原因を探り、それに合ったマネージメントを提供しております。もし、長期間にわたって肩の痛みに悩んでいたり、どのような対処法が適しているのかお悩みでしたら、ぜひ一度ご相談ください。

肩の痛みの出方も人によって様々です。

肩の痛みの原因も様々で、その方に合った対処法(エクササイズや日常生活の注意点)が必要です。

様々なタイプのエクササイズが存在します。

Functional Body Care Japan(三軒茶屋、国立、日野)
ファンクショナル ボディ ケア ジャパン
MDT マッケンジーロール リンパドレナージ&ヨガ